「犬を飼うんじゃなかった」と後悔する５つの理由と７つの対処法

「犬飼をうんじゃなかった」と感じているあなたへ──。
犬との暮らしに憧れて飼い始めたものの、想像以上の大変さに戸惑いや後悔を抱えていませんか？
SNSやネット上でも「犬を飼うんじゃなかった」という声は珍しくなく、思うように時間が取れない、経済的な負担が重い、しつけがうまくいかないなど、さまざまな理由が挙げられています。

本記事では、「犬を飼うんじゃなかった」と後悔する主な理由と、その後悔を和らげるための具体的な対処法を7つご紹介します。
これから飼う予定の方も、すでに悩みを抱えている方も、ぜひ最後まで目を通してみてください。
犬との暮らしが少しでも前向きなものになるよう、現実的な視点からお伝えしていきます。

犬を飼うんじゃなかったと後悔する５つの理由

自由な時間がなくなる

犬を飼うと、自分の自由に使える時間が大幅に減る可能性があります。
その理由は、犬の世話には思った以上に多くの時間が必要だからです。

例えば、毎日の散歩は一日一回で済む場合もありますが、犬の性格や健康状態によっては朝晩の2回が必要なこともあります。さらに、食事の用意や片付け、トイレの掃除、ブラッシングなどの日常的なお世話に加え、動物病院での定期健診やワクチン接種、トリミングのための通院も発生します。

これらをこなすためには、1日1～2時間程度を犬のために使わなければなりません。
その時間は、仕事の前後や休日など、本来自分のために使えるはずだった時間にあたります。

もちろん、犬との暮らしには癒しや喜びもたくさんあります。
しかし、自由な時間を確保しづらくなる現実は、犬を飼ってから初めて実感する人も少なくありません。

このように考えると、「犬を飼う＝常に何かしらの世話が必要になる」という覚悟が求められることがわかります。
ゆっくり寝たい休日や、ふと外出したくなったときも、まずは犬のお世話が優先される生活になるのです。

想像以上にお金がかかる

犬を飼うと、予想以上にお金がかかる場面が多くなります。
その理由は、犬の生活を支えるためには、日々の費用だけでなく、突発的な出費も多いからです。

まず、犬を迎える時点で、初期費用がかかります。
ケージ、寝床、フードボウル、リードや首輪など、最低限必要なものだけでも数万円はかかるでしょう。
さらに、毎日のドッグフードやおやつ、トイレシート、シャンプー、玩具などの消耗品も定期的に買い足す必要があります。

また、医療費も見逃せません。
予防接種やフィラリア・ノミダニ予防薬、年1回の健康診断はもちろん、突然のケガや病気に備えて貯蓄が求められます。
手術や入院が必要になれば、数万円〜数十万円の出費になることもあります。

このように、犬の飼育には継続的かつ多方面で費用がかかります。
生活環境や収入が変わったときに対応できないと、犬の健康管理や生活に支障をきたすことにもなりかねません。

つまり、犬を飼うということは、時間だけでなく経済的な余裕も必要だということです。
最悪の場合、自分の生活を削って犬を維持しなければならないという精神的・金銭的な負担に追い込まれる可能性もあります。

趣味や旅行を諦めることになる

犬を飼うと、これまで楽しんでいた趣味や旅行を我慢せざるを得ない場面が増えます。
その理由は、犬の世話が日常生活に強く影響するからです。

例えば、長時間の外出が必要な趣味や定期的に参加していたイベントなどは、犬の食事やトイレの世話のために制限されがちです。
また、旅行好きな人にとっては、出かけるたびに「犬をどうするか」という問題がつきまといます。

多くの場合、ペット同伴で宿泊できる施設や移動手段は限られており、条件が合わなければ旅行を諦めざるを得ません。
ペットホテルに預ける選択肢もありますが、事前の予約や利用料が発生するため、気軽に利用できるとは限りません。

このように、犬を飼うことで行動が制限され、自由に趣味や旅行を楽しむことが難しくなる人も少なくありません。
とくに、家族全員での長期旅行などはハードルが高く、「もっと気軽に出かけられると思っていた」と感じる人もいるでしょう。

結果として、「犬を飼ってから人生の楽しみが減った」と後悔してしまう人が出てくるのも無理はありません。

しつけの難しさに苦労する

犬を飼う上で、多くの人が直面するのが「しつけの難しさ」です。
思い通りにいかないことが続くと、次第にストレスや後悔につながってしまいます。

その理由は、犬にも個性があり、性格や育った環境によって行動が大きく異なるためです。
中には、無駄吠えや他の犬への威嚇、家具を噛むといった問題行動を繰り返す犬もいます。
これらの行動は、放置すれば近所トラブルやケガなどにつながる恐れがあり、決して軽視できません。

例えば、「おすわり」や「まて」といった基本的なしつけさえ、初めて犬を飼う人にはうまく教えられないことがあります。
ネットで調べた通りにやっても効果が出ないと、「なぜ言うことを聞かないのか」と悩んでしまうケースは少なくありません。

さらに、飼い主側の知識や根気も問われるため、途中であきらめてしまう人もいます。
これが原因で問題行動が続き、結果として「犬を飼うんじゃなかった」と後悔する人が多いのです。

しつけは一度で完了するものではなく、長い時間と努力が必要です。
だからこそ、飼い始める前に「簡単にはいかない」という現実を理解しておくことが大切です。

家の掃除が大変になる

犬を飼うと、家の中の掃除がこれまで以上に手間のかかる作業になります。
特に室内飼いの場合、この問題は避けて通れません。

その理由の一つが「抜け毛」です。
犬には換毛期と呼ばれる毛の生え変わりの時期があり、この時期になると想像以上の毛が床や家具、衣類に付着します。
特に毛の長い犬種では、毎日掃除機をかけても追いつかないほどの量になることもあります。

例えば、カーペットやソファに絡んだ毛は、粘着テープや専用の掃除道具を使わないと取りきれません。
さらに、空気中にも毛やホコリが舞いやすくなり、アレルギーの原因になることもあります。

また、掃除が大変になるのは毛だけではありません。
前述のしつけの問題とも関係しますが、トイレの場所を覚えていない犬が部屋のあちこちで排泄してしまうと、その都度掃除と消臭が必要になります。
床や畳が汚れるだけでなく、ニオイも残りやすいため、衛生的な面でも大きな負担になります。

このように、犬との暮らしは日常の掃除の手間が格段に増えることを意味します。
事前にその覚悟ができていないと、「犬を飼うんじゃなかった」と感じてしまう原因になるかもしれません。

犬を飼うんじゃなかったと思った時の７つの対処法

子犬の行動は一時的だと知る

結論から言えば、子犬の問題行動の多くは「一時的なもの」です。
甘噛みや無駄吠え、トイレの失敗などは、成長段階でよく見られる行動であり、必ずしも異常ではありません。

その理由は、子犬がまだ環境に慣れておらず、人間社会のルールも理解できていないからです。
例えば、家に来たばかりの子犬は、初めての環境で不安を感じて吠えたり、落ち着きなく動き回ったりします。
これは人間の子どもが知らない場所で泣いたり不安がったりするのと似たようなものです。

また、子犬の時期には好奇心も旺盛で、家具や人の手足にじゃれたり噛んだりすることもあります。
このような行動は、適切なしつけと環境づくりによって次第に落ち着いていきます。

一方で、これを「問題行動」と決めつけて過剰に心配してしまうと、飼い主のストレスがたまり、「犬を飼うんじゃなかった」と後悔するきっかけになってしまうかもしれません。

このように考えると、子犬期の困った行動は「ずっと続くわけではない」と知ることが、心の余裕を保つ第一歩になります。
まずは成長を見守りつつ、少しずつ信頼関係を築いていくことが大切です。

散歩や遊びでストレスを軽減する

犬が攻撃的になったり反抗的な態度を見せたりするのは、ストレスが原因となっていることが少なくありません。
このため、まずは「ストレスをため込ませないこと」がとても大切です。

その理由として、犬も人間と同じように感情を持っており、ストレスが続くと行動に大きく影響するからです。
散歩や遊びといった活動は、犬にとっての気分転換や運動不足の解消につながり、心の安定を保つのに効果的です。

例えば、毎日決まった時間に散歩へ連れて行くことで、犬の安心感が高まり、吠えたり噛んだりといった問題行動が落ち着くことがあります。
また、ボール遊びや知育玩具を使った遊びを取り入れることで、退屈を防ぎ、余計なストレスを感じにくくなります。

さらに、住環境を見直すことも有効です。
来客に過敏に反応する犬の場合、玄関の近くにベッドを置いていると外の音や人の気配に敏感になってしまいます。
そのようなときは、ベッドを静かな部屋に移動するだけでも犬の落ち着きが変わってきます。

このように、日々のちょっとした工夫と気遣いで、犬のストレスを減らすことができ、結果として「飼わなければよかった」と感じる瞬間も少なくなっていくでしょう。

しつけ教室を活用する

犬のしつけに悩んでいるなら、専門家の力を借りるのも一つの方法です。
特に飼育経験が浅い方や、思うようにしつけが進まず困っている方にとって、しつけ教室の利用は有効な選択肢となります。

その理由は、しつけ教室では専門のトレーナーが犬の性格や問題行動の背景を見極めたうえで、適切な対応方法をアドバイスしてくれるからです。
自己流でのしつけがうまくいかずイライラしてしまうよりも、プロの目線からのアドバイスを受けた方が、犬との関係もスムーズに築けるようになります。

例えば、言うことを聞かない、無駄吠えが止まらないといった悩みがある場合も、専門家が行動の原因を分析して対処法を教えてくれます。
また、教室によってはグループレッスンがあり、同じように悩む飼い主たちと情報交換できる機会もあるため、気持ちが楽になるというメリットもあります。

このように、一人で悩みを抱え込まずにしつけ教室を活用することで、犬との暮らしがより快適で前向きなものになっていくでしょう。

経済的な負担を抑える工夫をする

犬を飼ううえで、経済的な負担は避けられません。
しかし、すべてにお金をかけるのではなく、工夫次第で負担を軽くできる部分も多くあります。

その理由は、犬の生活に必要なものの中には、価格差が大きい商品が多く存在するためです。
例えば、毎日必要なドッグフードは、内容をよく確認したうえで、まとめ買いやセール時の購入、ポイント還元のある通販サイトを活用することでコストを抑えることができます。

他にも、ベッドやマットなどは高価な専用品でなくても、洗える人間用の安価な布団やクッションで代用する方法もあります。
また、洋服やおもちゃなども、100円ショップやフリマアプリを活用することで、安く手に入れることが可能です。

ただし、健康診断やワクチン接種、病気の治療に関しては話が別です。
これらは犬の健康と命に関わる重要な出費ですので、決して削ってはいけません。

このように、日常的な支出の中で節約できる部分を見極めながら、本当に必要なところにはしっかりとお金を使う姿勢が、無理なく犬との生活を続けるコツだと言えるでしょう。

老犬期に備えて心構えをする

犬は年齢とともに体力が衰え、行動や生活スタイルにも大きな変化が現れます。
そのため、元気なうちから老犬期に向けた心構えを持っておくことがとても大切です。

その理由は、犬の老化は想像以上に急に訪れることがあるからです。
歩くスピードが遅くなったり、段差を嫌がるようになったり、排泄の失敗が増えたりと、日常生活に支障が出る場面が少しずつ増えていきます。
これまで問題なかったことが急にできなくなる様子に、戸惑いと不安を感じる飼い主も少なくありません。

例えば、夜鳴きが始まったり、寝たきりになるなどの変化が起きたとき、何の備えもないとパニックになってしまう可能性があります。
しかし、あらかじめ「こういう時期がくる」と理解し、老犬向けの介護用品や生活環境の見直しをしておくことで、飼い主も犬もより穏やかな日々を過ごすことができます。

さらに重要なのは、老化による変化にイライラせず、ゆったりとした気持ちで見守る姿勢です。
犬は飼い主の気持ちに敏感なので、不安や焦りは伝わってしまいます。

このように、老犬期を迎える前から具体的な備えと心の準備をしておくことで、後悔の少ない介護ができるようになります。

ペットシッターやホテルを利用する

どうしても家を空けなければならないとき、頼りになるのがペットシッターやペットホテルの存在です。

犬は長時間ひとりぼっちでいると不安を感じやすく、場合によっては体調を崩すこともあります。旅行や出張などで家族全員が留守になる場合には、誰かが世話をしてくれる体制を整えることが必要です。

このとき、ペットシッターやペットホテルの利用は有効な選択肢となります。ペットシッターであれば、自宅で普段通りの環境の中でお世話をしてもらえるため、犬へのストレスが少なく済むというメリットがあります。一方でペットホテルは、専門スタッフが常駐しており、必要に応じて健康管理もしてくれるので安心感があります。

例えば、繁忙期や連休中は予約が取りづらくなるため、急な予定が入っても慌てないよう、あらかじめ近隣の施設や信頼できるシッターを調べておくと安心です。また、事前に一度お試しで利用しておくことで、犬自身がその環境に慣れる機会にもなります。

このように、計画的に外部のサポートを取り入れることで、急な外出や長期の不在時にも「犬を飼うんじゃなかった」と後悔することなく、安心して暮らしを続けることができます。

犬を飼うと旅行に行けない理由とは？不安と後悔を減らす対策

「旅行が趣味だったのに、犬を飼ってからまったく行けなくなった」 そんなふうに感じていませんか？ 実際、「犬を飼う旅行に行けない」と検索する人は少なくありません。 ペットホテルが苦手、留守番が心配、家族 ...

コミュニティを利用して後悔から立ち直った体験談

犬を飼って後悔を感じたとき、同じような経験をした人の話を聞くことは大きな励みになります。

特に、インターネット上や地域の飼育コミュニティでは、実際に犬の飼育に悩んだ人が、その困難をどのように乗り越えたのかという体験談を共有しています。こうしたリアルな声は、本やネット記事とは違い、感情や状況の細かい部分まで伝わるため、今つらさを感じている方にとっては非常に参考になります。

例えば、問題行動に悩まされていた飼い主が、他のメンバーの助言をもとにしつけを改善できたという話や、飼育費用の工夫を共有し合うことで生活が楽になったというエピソードもあります。自分だけが悩んでいるわけではないと実感できることは、それだけで気持ちが軽くなるきっかけになるかもしれません。

また、疑問や不安があるときは、こうしたコミュニティで質問してみるのも一つの方法です。親身になって答えてくれるメンバーが多く、専門的なアドバイスを受けられる場合もあります。

以下は、実際に役立つとされている主なコミュニティの例です。

• ジャパンケネルクラブ
  犬の血統登録をはじめ、飼育全般に関する情報を提供する国内最大級の団体です。しつけや健康管理に関する記事や資料が豊富に揃っており、初心者にもわかりやすい内容になっています。
• PECO
  動画や記事でペットとの暮らしを楽しく紹介する情報サイト。実際の飼い主の工夫や失敗談も多く、気軽に読めるのが特長です。
• LINEオープンチャット「犬のしつけ・犬との暮らしに役立つ情報コミュニティ」
  LINEを使って参加できる気軽なコミュニティです。匿名で質問や相談ができるため、ちょっとした悩みも話しやすい雰囲気があります。
• 地域ごとの飼育支援団体やイベント
  自治体やボランティア団体が運営する地域密着型のコミュニティも多数存在します。対面での相談や交流イベントもあるため、実際に人と会って話したい方に向いています。

このように、コミュニティの活用は孤独感を軽減し、犬との暮らしに前向きな気持ちを取り戻すきっかけになります。最初の一歩は勇気が必要ですが、その先には思わぬ発見と安心が待っているかもしれません。

まとめ：犬を飼うんじゃなかったと後悔しないために

最後に、記事のポイントをまとめます。

• 犬の世話には毎日1〜2時間程度の時間が必要である
• 朝晩の散歩が日課になり自由な外出が難しくなる
• 食事や排泄の管理などで生活が制限されやすい
• 犬を迎える初期費用だけで数万円かかることが多い
• フードやおもちゃなどの消耗品に継続的な出費がある
• ワクチンや健康診断など医療費も定期的に発生する
• 旅行や趣味を制限せざるを得ない状況になることがある
• ペットホテルやシッターの手配が手間と費用の負担になる
• 問題行動のしつけに予想以上の時間と労力を要する
• 無駄吠えや噛み癖が近所トラブルの原因になりうる
• 犬の抜け毛や汚れで掃除の頻度と負担が増える
• トイレトレーニングの失敗で室内環境が悪化しやすい
• 子犬の行動は成長過程の一時的なものと理解する必要がある
• ストレス発散のための遊びや環境調整が重要である
• 老犬期には介護や心構えが求められ生活の質に影響する

「犬を飼うんじゃなかった」と感じるのは、あなただけではありません。思い通りにいかないことや戸惑いの中で、不安や後悔が生まれるのは当然のことです。しかし、その気持ちを抱えながらも、向き合い、乗り越えていくことで、少しずつ犬との暮らしに笑顔が戻るはずです。焦らず、無理せず、一歩ずつ前に進んでいきましょう。あなたのペースで大丈夫です。

※記事内の画像はイメージです。