柴犬の飼い主さんにとって、愛犬のトリミングを断られる経験は少なからずストレスとなります。
「柴犬 トリミング 断られる」と検索してこの記事にたどり着いた方々へ、この記事ではなぜ柴犬がトリミングを断られるのか、その理由と対処法について詳しく解説します。
柴犬特有の性格や行動、そしてトリミングサロンでの対応策について理解を深め、愛犬のケアに役立てていただければ幸いです。
柴犬がトリミングを断られる理由
まず、なぜ柴犬はトリミングを断られるのか、その理由から解明していきたいと思います。
柴犬をサロンが嫌がる理由とは
ペット用のサロンなどでも、予約の際、あるいは来店の際に「柴の子はちょっと……」と断られる事もあるようですが、その場合は、その犬種の特徴が原因になっているケースが多いようです。
柴犬の場合、『主人やその家族には忠実ながら、それ以外の人間には警戒心が強い』という性格が強い為、主人やその家族以外の人間であるトリマーの方にも警戒します。
吠えたり噛みついたりといった敵対行動をしたり、逃げようと暴れてしまう事もあるため、扱いを避けるサロンもあるようです。
また、柴犬に限りませんが、日本犬は水を嫌う性質が強い為、シャンプーやお風呂などを本能的に嫌い、暴れる事もあるというのもまた、お断りされる理由の一つのようです。
トリマーが嫌がる犬の特徴は
では、柴犬以外でトリマーが嫌がる、取り扱いを避けたがる犬種や犬の特徴とは何があるのでしょうか?
こちらにはいくつかの種類があるようなので、簡単にまとめてみました。
1.大型犬種などの危険を伴う犬種
こちらはとても解りやすく「万が一暴れられたら危険だから」です。
大型犬は必ずしも危険な犬ばかりではありませんが、ピットブルや土佐犬のように、一度暴れだすと手が付けられない危険な犬もいます。
それ以外の犬種でも、人間と大差ない体格のため、何かあってパニックに陥った際にはトリマーさんや機材、他の客のペットなどに実害がでかねないため、トリマーさんも安全のため取り扱いを避けるようです。
これに限らず、他者に無駄吠えしたり噛みつこうとする犬、あまりに暴れる犬は中型・小型犬であってもお断りされるようですね。
2.毛玉だらけの犬
こちらは断られるというよりは純粋に嫌がられる理由のようです。
何故かというと、毛玉はとても取りにくく、取る際には犬にも痛みを伴う事になるからです。
自分の髪の毛が絡んでしまった時にそれを無理に取り除くのを想像してみたら解ると思いますが、普通に痛いんですよね。
場合によってはそれが原因で暴れられることもあり、トリマーか犬が怪我をしてしまう事にも繋がる為、嫌がられるようです。
3.老犬
こちらはシニアと呼ばれるような年齢(小型・中型犬は11歳以上、大型犬は8歳以上、超大型犬は6歳以上からが目安)になると、お断りされるケースがあるようです。
理由としては、トリミングの際に立ち続けることが難しくなってくるというものと、老いてくると、些細な事で驚きパニックに陥りやすくなる点。
そして、トリミングの際に精神的・肉体的に負担が大きくなり、不調の原因になってしまう事に繋がるからということが挙げられます。
大型犬のケースと異なり、こちらは主に犬側の体調や精神面に影響しかねない、デリケートな問題だから、というのが主な理由となります。
4.躾のできていない犬
こちらは単に必要なことができない子だから、というのが理由となります。
大人しくしていること、飼い主以外に触られても吠えたり噛んだり暴れたりしないこと、水を嫌がらないこと、他の客やペットに対し無駄吠えをしないことなど、トリミングの際に必要最低限の躾ができていなければ、トリマーや他の客やペットなどに危険が及ぶことにつながりかねません。
そのため、お断りされることもあるようです。
ただ、これは一見するとペット側の問題のように思えますが、飼い主の方がきちんと躾をしていない事が原因ですので、飼い主側の原因、という事になります。
番外編.常識をわきまえない飼い主
これは犬が原因ではなく、飼い主に問題がある場合にお断りされたり嫌がられるケースです。
- トリミングを嫌がる子だからトリマー側が数回に分けようと提案しているのに無理に一度でやってくれと頼んでくる。
- ペットかトリマーが傷つくリスクがあるかもしれないのに猛犬を無理にトリミングさせようとする。
- 一日の時間割り当てが決まっているのに予約の時間を遅刻する。
など、常識をわきまえない・他者を思いやれない飼い主さんの場合、お断りされるケースもあるようです。
柴犬のトリミングを断られるのを防ぐ対応策
では、実際に断られないために、事前にできる対策はないのでしょうか?
いくつか解決策を紹介したいと思います。
柴犬にトリミングはいらない?
そもそも、柴犬はそんなにトリミングの必要がありません。
どちらかというと『グルーミング』という、ブラッシングによってお手入れすることで身支度を整えた方がいい犬種となっています。
柴犬は抜け毛が多く、換毛期には全身の毛が抜け代わり、毛の長さも一定以上には伸びないため、日本の湿度の高い暑さや乾燥した寒さに適応した外飼い向けの犬種です。
つまり、無理に毛を切り揃える必要がないのです。
特に、外飼いの場合はトリミングをすることで却って暑さ寒さに耐えられなくなったり、虫やゴミなどが身体に直接悪影響を及ぼしやすくなったりする為、柴犬にとってはマイナスになりかねないのです。
トリミングサロンの選び方と探し方
それでもどうしてもトリミングをしたい、動画で人気の柴犬のように可愛らしくトリミングしたいという方は、まず最寄りのサロンや気になるサロンの公式サイトを確認して、柴犬のトリミングが可能かどうか確認しましょう。
もしサイトに情報がない場合は、電話やメールで直接確認することが大切です。
もし柴犬お断りの表記があったなら、たとえどれだけよさそうなサロンでも無理に頼まず別のサロンを探しましょう。
表記が無いところでも、聞いてみたら無理だったという事もあるので、予約の前に確認は徹底しておくことが大切です。
受け入れてくれるサロンを見つけるコツ
自分で直接探すだけではどうしても見落としがちですが、こういう時に役立つのは口コミ情報。
同じく柴犬を飼っている方のSNSやコミュニティなどで情報を探し、自分の近隣のサロンのレビューなどを見ることで、柴犬がOKかどうかを知ることも可能です。
この際に気を付けたいのは、ネット上の口コミ情報は個人の主観が多い点です。
飼い主側に問題があってNGになった場合でも、逆恨みで悪いレビューをする人もいるため、全てをうのみにするのは危険です。
口コミはあくまで参考程度に役立て、最終的には自分で電話やメールなどで事前に確認を取っておくことが大切です。
サロンとのコミュニケーション方法
サロンに行くにあたって、事前に行っておくこととして大切なのは、犬種や年齢の説明と、トリミングの際にどんなことをするかの確認です。
水がダメな子ならシャンプーなどは避けた方がいいでしょうし、触れられたら嫌がる部位などは解る限り説明しておいた方が不幸な事故は減るので、きちんと説明した方がいいでしょう。
その他、他の犬がいると吠えるような子なら、他の客とバッティングしないようなタイミングで予約することになるでしょうから、事前にサロン側の都合を確認しておくことで、円滑に予約を取ることができるようになります。
実際にお店についてからは、必ず挨拶をし、終わわった際にはお礼を言う、くらいの事で十分だと思います。
もし会話好きな方でも、トリミング中など、神経を使う時に無理に会話を続けるのはワンちゃんにもリスクが高いので、必要以上に話しかけるのは避けた方がいいでしょう。
他の飼い主の体験談とアドバイス
上にも紹介しましたが、事前に口コミ情報やSNSなどで体験談を見ておくのも役に立ちます。
特に同じ初心者の方の体験談は、初めてサロンを使う方にとっては役に立つ失敗談も多く、同じ轍を踏まないように気を付けるだけでも、大分違った結果になる事もあるでしょう。
『柴犬 トリミング 体験談』などで検索をかけただけでも簡単に体験談を見ることができるため、お勧めですよ。
柴犬のトリミング料金と相場について
サロンによって料金設定はまちまちではありますが、ネット上のペットサロンの料金表を見るに、概ね柴犬は中型犬相当の料金設定になっていることが多いようで、大体7000円前後が相場のようです。
ただ、柴犬の場合、他の犬種と異なり、シャンプーコースメインで、カットコースは扱っていないという所も多く、他の犬種よりも扱いに制限があるのが見て取れます。
料金が高くなる場合の理由
ネット上でのサロンの価格表を見る限り、柴犬だからと特別高くなっている印象は受けませんが、お店によっては他の犬種より高いケースもあるかもしれません。
その場合は、やはり柴犬が他の犬種と比べリスキーだから、というのが料金が上がる理由かと思われます。
例え飼い主の前で大人しくとも、他者の手に触れると噛みつくかもしれない犬種となると、それだけトリマーさんも扱いに慎重にならざるを得ず、自然に時間もかかってしまいがちでしょうから、料金が高くなるのも止む無し、といった所でしょうか。
柴犬のシャンプーの必要性
カットの必要性はあまりないとはいえ、シャンプーくらいはした方がいいんじゃないか、という飼い主さんもいらっしゃると思います。
特に室内飼いの場合、どうしても犬のにおいというのは気になるでしょうから、シャンプーの必要性も確認したくなりますよね。
ここではそんなシャンプー周りの情報を紹介します。
柴犬にシャンプーは必要?
まず結論から言いますと、柴犬にはそこまで頻繁なシャンプーの必要はありません。
皮膚があまり強くない犬種の為、やりすぎると却って皮膚にダメージを与えてしまい、皮膚病などの原因になる事すらあるようです。
ただ、グルーミングだけでは取り除くことができない抜け毛を取り除く為には有用でもあるようです。
柴犬を洗う頻度はどのくらい?
ではどのくらいの頻度なら柴犬に害なくシャンプーができるのかというと、月に一、二度くらいに留めておくのがベストです。
自宅でやる場合、シャンプーの前段階でブラッシングしてあげたり、肛門腺と呼ばれる、肛門の左右にある小さな一対の袋を絞ってあげることで、溜まっている臭いの強い分泌物を排出できます。
この『肛門腺しぼり』も、月に一度程度するようにすると効率よく綺麗にできて、健康にいいです。
柴犬を洗わないとどうなる?
皮膚が弱い為頻繁な洗体はリスクにもなりうる柴犬ではありますが、流石に何か月も洗わないでいると、それが理由で皮膚病などの原因になることもあります。
洗い過ぎてもいけないけれど、洗わなさすぎてもいけないんですね。
尚、グルーミングに関しては週に一、二度くらいは必要です。
ブラッシングの重要性はかなり高くなっておりますので、こちらは欠かさずにやってあげるといいでしょう。
柴犬の換毛期はいつ?
柴犬の換毛期は一年に二度。
5~7月と9~11月ごろです。
必ず決まった月に換毛するのではなく、暑さ寒さに対応し入れ替わる為、このようにズレが生じます。
まとめ:柴犬がトリミングを断られる理由と対処法について
最後に、記事のポイントをまとめたいと思います。
- 柴犬は主人や家族以外に警戒するその性格と、水嫌いな性質からサロンでは避けられやすい。
- 柴犬以外にも、大型犬や猛犬などの危険を伴う犬種や老犬などのデリケートな扱いが必要な犬、躾のなっていない犬や毛玉だらけの犬など、様々な理由からトリマーから嫌がられる・避けられるケースがある。
- 柴犬はそもそもトリミングがあまり必要な犬種ではない為、カットはしなくてもOK。シャンプーだけのコースのみ取り扱っているサロンもある。
- 柴犬のトリミングをしてくれるサロンを見つけるコツは、公式サイトや電話・メールなどでの確認と、口コミ情報。柴犬を飼っている愛犬家のブログやSNSは役に立つ情報が得られることも。
- サロンでの料金はお店によってまちまちだが、シャンプーメインのコースで7000円前後が相場。そのお店における小型犬以上大型犬未満と考えると想定しやすい。
- 柴犬は皮膚が弱い為、シャンプーは月に一、二度で十分。やりすぎもやらなさすぎも皮膚病の原因となる為、適切な頻度で管理しよう。シャンプー前にはブラッシングと肛門腺しぼりも行う事で、より効果的に柴犬の衛生管理が行える。
- 柴犬の換毛期は年に二度。5~7月と9~11月で、暑さ寒さによってタイミングはズレる。該当の季節になったら、事前に抜け毛対策をしておくようにしよう!
この記事を通じて、柴犬がトリミングを断られる理由や対策について理解を深めていただけたでしょうか。
愛犬のために最適なケア方法を見つけることは、飼い主としての大切な役目です。
トリミングを断られる経験も、柴犬の特性を知る良い機会と捉えて、適切な対応策を講じてください。
愛犬との素晴らしい時間を大切に、楽しいペットライフをお過ごしください。
※記事内の画像はイメージです。
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