ミックス犬はやめたほうがいい？飼う前に知るべきリスクと対策

「ミックス犬 やめたほうがいい」と検索しているあなたは、これから犬を飼おうとしている、あるいはミックス犬に興味を持っている最中かもしれません。

見た目の可愛らしさや「いいとこ取り」といったイメージから注目されているミックス犬ですが、実際には「飼ってから後悔した」「思っていたのと違った」という声も少なくありません。

本記事では、なぜ「ミックス犬はやめたほうがいい」と言われるのか、その背景や理由を客観的に解説します。

また、具体的な犬種の傾向や、飼う前に押さえておきたい注意点・チェックリストまで、幅広く紹介しています。

飼い主と犬、どちらにとっても後悔のない選択をするために、ぜひ最後までご覧ください。

ミックス犬をやめたほうがいい理由

成長後のサイズや性格が不明

ミックス犬は異なる犬種を掛け合わせて生まれるため、成長後のサイズや性格を予測するのが難しいという特徴があります。

たとえ親犬の片方が小型犬であっても、もう一方が中型犬であれば、その子犬がどちらの体格を引き継ぐかは成長するまで分かりません。

実際、同じ両親から生まれた兄弟犬であっても、成犬時の大きさにばらつきが出ることがあります。

性格についても同様です。

おとなしい犬種と警戒心の強い犬種を掛け合わせた場合、どちらの性質が強く現れるかは個体差があり、躾や生活スタイルへの適応に影響することもあります。

純血種であれば犬種特有の性格傾向に基づいて対応できますが、ミックス犬の場合、親のどちらに似るかだけでなく、混ざり合った個性を丁寧に見極める必要があります。

そのため、飼い始めてから「思っていたより大きくなった」「性格が合わず扱いづらい」と感じる飼い主もおり、十分な理解と準備がないまま飼うと後悔するケースもあるのです。

ミックス犬の遺伝病リスク

ミックス犬は異なる犬種の交配によって生まれるため、遺伝的な疾患リスクが複雑になる可能性があります。

一方の親が持つ遺伝病のリスクに加え、もう一方の親からも異なる疾患の素因を受け継ぐ可能性があり、結果的に複数の遺伝病を抱えるリスクが高まることもあります。

例えば、片方の犬種に関節疾患のリスクがあり、もう片方に皮膚病の遺伝的素因がある場合、両方のリスクを併せ持った子犬が生まれる可能性も否定できません。

もちろん、健康な個体が生まれることもありますが、親犬の遺伝的背景が明確でない場合は注意が必要です。

さらに問題なのは、こうした遺伝病は子犬のうちは表面化しにくいという点です。

ペットショップやブリーダーで購入した際に、健康に見えていても、成長後に突然症状が現れるケースもあります。

このため、購入前に親犬の健康状態や繁殖環境について十分な情報が得られない場合、見えないリスクを抱えることにもなりかねません。

遺伝病のリスクは、ミックス犬であることに限らずどの犬にも起こりうる問題ですが、親犬の組み合わせによって予測が難しくなる点がミックス犬特有の課題だといえるでしょう。

繁殖背景が不透明なことが多い

ミックス犬は一般的に、血統書が発行されないため親犬の情報や繁殖環境が不明確なことが多いのが現状です。

純血種の場合は、血統書や健康診断書などを通じて親犬の履歴を確認できるケースが多くありますが、ミックス犬ではそうした情報の開示がない、あるいは不十分な場合も珍しくありません。

また、ミックス犬の人気の高まりに伴い、悪質なブリーダーやペットショップによる乱繁殖や無理な交配が行われるリスクも高まっています。

健康状態や遺伝的なリスクが十分に考慮されないまま繁殖が繰り返されることで、健康面に問題を抱えた子犬が生まれる可能性も否定できません。

さらに、繁殖の過程で親犬たちが適切な環境で飼育されていないケースも報告されています。

こうした場合、親犬がストレスや栄養不足により体調不良を起こしていたり、劣悪な衛生状態で育てられていた可能性もあります。

それにより、生まれてくる子犬にも健康や性格の面で問題が出るリスクがあるのです。

このように、繁殖背景の透明性が欠けていることは、飼い主にとって大きな不安要素となります。

ミックス犬を迎える際には、信頼できるブリーダーやショップを選び、できるだけ詳細な情報を確認することが非常に重要です。

見た目重視で飼うと後悔する

SNSやペットショップで見かけるミックス犬は、可愛らしい見た目に惹かれて衝動的に迎えたくなることもあるでしょう。

しかし、見た目だけで判断してしまうと、後悔するリスクがあることを知っておく必要があります。

ミックス犬は、親犬のどの特徴を受け継ぐかが読めないため、成長後に印象が大きく変わることがあります。

子犬の時には「理想的」と感じた見た目でも、成長するにつれて思っていたのと違う容姿になるケースは少なくありません。

例えば、顔立ちや毛色、体格、被毛の質が変化することもよくあります。

また、外見だけで飼い始めると、性格や生活環境とのミスマッチが起きやすくなります。

可愛い見た目に惹かれても、活発すぎてついていけなかったり、吠え癖や分離不安などの行動特性に苦労することがあるのです。

結果として、「こんなはずじゃなかった」と後悔してしまう飼い主も少なくありません。

ペットは一時的な流行や見た目の魅力で選ぶものではなく、一生を共に過ごすパートナーとして迎える覚悟が必要です。

見た目に惹かれるのは自然な感情ですが、それだけで判断せず、性格や飼育環境への適応性なども含めて慎重に検討することが大切です。

医療費や保険トラブルの事例

ミックス犬を飼う上で、医療費の負担やペット保険に関するトラブルも見逃せないポイントです。

特に、予測しにくい健康リスクを抱えるミックス犬では、治療費が高額になるケースもあり、経済的な備えが重要になります。

ミックス犬は、遺伝的な疾患を複数の犬種から受け継ぐ可能性があるため、病気の種類も多岐にわたることがあります。

そのため、突然の通院や手術が必要になることもあり、医療費が想像以上にかかることも珍しくありません。

こうした事態に備えるためにペット保険の加入を検討する人も多いですが、保険内容の確認不足によるトラブルも多く報告されています。

例えば、以下のようなケースが挙げられます。

• 加入当初は月額が安かったが、年齢とともに保険料が大幅に上がった
• 既往歴や特定の病気が補償対象外だった
• 終身補償ではなかったため、高齢になってから更新を断られた
• 保険を頻繁に利用したことが理由で契約更新時に条件が厳しくなった

さらに、告知義務違反（持病を申告しなかった等）によって補償対象外になるケースもあります。

つまり、せっかく保険に加入していても、想定していた補償が受けられず、結果として全額自己負担になることもあるのです。

これらのトラブルを避けるためには、加入前に保険の補償範囲や免責事項をしっかり確認し、自分の犬に適した内容かどうかを見極めることが重要です。

「なんとなく安心そうだから」といった理由で安易に契約せず、長期的な視点でプランを選びましょう。

流行りに乗ると失敗しやすい

近年、SNSやテレビ、YouTubeなどで可愛らしいミックス犬が注目され、「自分も飼ってみたい」と思う人が増えています。

こうした一時的なブームや流行に影響されて迎え入れた結果、後悔してしまうケースも少なくありません。

ミックス犬は、見た目の可愛さに惹かれて飼う人が多い一方で、成長後にイメージと大きく異なる姿になったり、性格面でのギャップに困惑することがあります。

特に、子犬の頃はぬいぐるみのように可愛いくても、成長するにつれて両親犬種のどちらの特徴が出るかは予測が難しく、外見も性格も大きく変化する可能性があります。

また、見た目重視で犬を選ぶ傾向が強くなると、しつけや健康管理といった本来重視すべき要素が後回しになりやすく、飼育に対する準備や覚悟が不十分なまま飼い始めてしまうことも。

このような場合、「想像と違った」「手がかかる」と感じてしまい、犬との関係性に悪影響が出るリスクがあります。

さらに、流行に流された飼育は、犬を命あるパートナーとしてではなく、一時的なブームの対象として見てしまう可能性もあるため要注意です。

ペットを迎える際は、「この犬と生涯向き合えるか」という視点を持つことが、飼い主にも犬にも幸せな結果をもたらす第一歩になります。

飼育放棄など悲しい事例も

ミックス犬を安易に迎えた結果、飼い主の期待と現実のギャップから飼育放棄に至ってしまうケースが後を絶ちません。

これは犬にとって非常に深刻な問題です。

「思っていたよりも大きくなった」「性格が合わない」「見た目が変わって可愛くなくなった」といった理由で、一方的に犬を手放すという選択をする飼い主も一部存在します。

しかし、犬にとって飼い主は唯一の家族であり、生涯を共に過ごす存在です。

突然の飼育放棄は、犬の心身に深刻なダメージを与え、人間不信や問題行動につながることもあります。

また、捨てられた犬たちは保護施設に引き取られるか、最悪の場合は命を落とすことになります。

実際に、成犬になったミックス犬が引き取り手を見つけられず、長期間施設に留まる例や、譲渡が叶わずに処分対象となってしまうケースも報告されています。

こうした事態は、「命を迎える」という責任を十分に理解しないまま、勢いや見た目だけで犬を選んでしまうことが原因です。

ミックス犬であっても、どんな犬であっても、飼育には長期間にわたる愛情と責任が必要です。

飼う前に「自分の生活に合うか」「何があっても最期まで面倒を見られるか」をしっかりと考えることが、不幸な飼育放棄を減らすために最も大切なことだと言えるでしょう。

ミックス犬はやめたほうがいいと感じる具体例

トイプードル系ミックスの弱点

トイプードルは「賢く、抜け毛が少ない犬種」として人気が高く、他犬種とのミックス犬としても多く流通しています。

代表的なものには、ダックスフントとの「ダップー」、マルチーズとの「マルプー」、チワワとの「チワプー」などがあります。

見た目の可愛さや性格の良さが注目される一方で、トイプードル系ミックスには以下のような弱点や注意点が見られます。

共通の傾向

• 関節や足腰のトラブル
  　トイプードル系ミックスは、細く華奢な足や短足になりやすく、膝や腰への負担が大きくなりがちです。特に膝蓋骨脱臼（パテラ）など、関節に関連するトラブルを抱えやすい傾向があります。
• 遺伝性疾患のリスク
  　膝の疾患以外にも、眼疾患や皮膚のアレルギー体質など、遺伝的に起こりやすい問題を抱える可能性があります。

ダップー（ダックスフント×トイプードル）

• 椎間板ヘルニアのリスク
  　胴長短足な体型の影響で、活発に動きすぎると背骨への負担が大きくなり、椎間板ヘルニアのリスクが高くなります。

マルプー（マルチーズ×トイプードル）

• 肝臓疾患や心臓病の可能性
  　マルチーズに多く見られる門脈体循環シャント（肝臓の血流異常）や心臓病などが遺伝的に現れる可能性があります。

チワプー（チワワ×トイプードル）

• 心疾患や涙やけのリスク
  　僧帽弁閉鎖不全症などの心臓疾患や、流涙症（涙やけ）などが発現するケースが報告されています。

このように、トイプードル系ミックスは健康上のリスクが重なることがあり、見た目だけで選ぶのではなく、親犬の健康状態や遺伝背景を十分に理解したうえで検討することが大切です。

チワワ系ミックスで多い後悔例

チワワは小さくて愛らしい見た目から高い人気を誇り、他犬種とのミックスでも注目を集めています。

代表的な組み合わせには、ダックスフントとの「チワックス」やポメラニアンとの「ポメチー（ポメチワ）」などがあります。

しかし、チワワ系ミックスを迎えた飼い主の中には、以下のような点で「想像と違った」と感じるケースも少なくありません。

1. 無駄吠え・無駄噛みの多さ

チワワは元々警戒心が強い性格のため、ミックス犬でもこの性質を受け継ぐことがあります。

その結果、来客や音に過敏に反応して吠える、他人や他の動物に対して噛みつくなどの行動が見られることがあります。

これはストレスや恐怖心からくるもので、しっかりとした社会化とトレーニングが必要です。

2. 運動量の多さに戸惑う

「小型犬＝運動量が少ない」と思われがちですが、チワワ系ミックスの中には、親犬の特性により非常に活発な個体もいます。

特に運動好きな犬種と掛け合わせた場合、チワワ以上に散歩や遊びの時間を必要とすることがあり、「思ったより手がかかる」と感じる人もいます。

3. 分離不安に陥りやすい

チワワは飼い主に強く依存する傾向があるため、ミックス犬でも同様に「分離不安」を発症しやすいとされています。

飼い主が少し離れるだけで不安になり、吠え続けたり、家具を壊したりするような行動が見られる場合もあります。

これらの傾向は、適切な環境づくりやしつけ、社会化を進めることである程度改善できるケースもありますが、飼う前に性格面でのリスクを理解しておくことが重要です。

柴犬系ミックスの飼いづらさ

柴犬は日本を代表する犬種で、忠誠心が強く独立心のある性格が魅力です。

そんな柴犬を親に持つミックス犬には、コーギーとの「シバーギー」、ポメラニアンとの「ポメ柴」、シベリアンハスキーとの「柴リアンハスキー」などが存在します。

見た目の可愛らしさで人気を集める一方で、飼育の難しさを感じる飼い主も少なくありません。

以下に、柴犬系ミックス犬の代表的な飼いにくさを紹介します。

シバーギー（柴犬×コーギー）

• 短足による運動制限
  足の短さが目立ちやすく、階段や障害物の多い場所では移動に苦労することがあります。体高が低いため、家具の隙間に入り込んで動けなくなるケースも。
• 関節・骨のトラブル
  柔らかい軟骨構造や足腰の弱さが影響し、椎間板ヘルニアや関節炎などの疾患リスクが高いとされています。フローリングなど滑りやすい環境では特に注意が必要です。

ポメ柴（柴犬×ポメラニアン）

• 吠え癖・遠吠えが出やすい
  柴犬・ポメラニアンともに本能的に吠えやすい傾向があるため、ミックス犬でも吠え癖が出やすい傾向があります。しっかりとしたしつけをしないと、近隣トラブルにつながる恐れも。

柴リアンハスキー（柴犬×シベリアンハスキー）

• 予想以上に大きくなることも
  シベリアンハスキーの血が強く出ると、成犬時に中～大型犬のサイズになる可能性があります。マンションや狭い住居ではスペース的な問題が生じやすいです。
• 高い運動要求
  柴犬も活発な犬種ですが、ハスキーの影響を受けるとさらに強い運動欲求が出ることがあります。散歩の回数や運動量が不足すると、ストレスや問題行動の原因になります。
• 食費がかさむことも
  ハスキーのように体格が大きくなれば、当然食事量も増加します。食費が想定以上にかかる場合もあり、経済的な備えも求められます。

柴犬系ミックスは魅力的な個体も多いですが、親犬の特徴をよく理解せずに飼うと、日々の管理やしつけで戸惑う場面が増えてしまいます。

適切な情報収集と準備が不可欠です。

人気ミックス犬相場の高騰リスク

近年、トイプードルやチワワなどの人気犬種を掛け合わせたミックス犬が「見た目がかわいい」「個性的」と話題になり、市場での注目度が急上昇しています。

その影響で、ミックス犬の子犬価格も高騰傾向にあり、30万円前後で販売されることも珍しくありません。

このような人気の高まりは、以下のようなリスクを引き起こす可能性があります。

1. 悪質ブリーダーやペットショップの増加

急速に需要が増えると、適切な繁殖管理や健康管理を行わず、利益優先で乱繁殖を行うブリーダーやペットショップが市場に参入しやすくなります。

遺伝病の検査や社会化の訓練が不十分なまま販売される子犬も増加し、飼い主側が大きな負担を背負うことになりかねません。

2. まっとうな業者の淘汰

特定の人気ミックス犬ばかりが売れることで、他の犬種や、誠実にブリーディングを行っている業者の経営が圧迫される事態も起きています。

市場が偏ることで、健全なブリーディングの文化が失われ、結果的に業界全体の質の低下を招く可能性があります。

3. 流行の反動による飼育放棄の増加

一時的な流行に乗って犬を迎えたものの、見た目や性格が想像と違っていた、思ったより飼育が大変だったといった理由で、飼育放棄されるケースも増えています。

特に、流行が落ち着いたタイミングでミックス犬の引き取り手が見つからず、保健所や保護団体に持ち込まれる事例が後を絶ちません。

4. 命の「消費化」が進む懸念

「かわいいから」「流行っているから」といった理由で命を商品として扱うような傾向が強まることで、ペットを一時的なファッションアイテムのように扱う風潮が広がりつつあります。

その結果、命に対する責任感が薄れ、軽い気持ちで犬を手放す人が増えてしまうのです。

このように、人気が出ること自体は悪いことではありませんが、それに伴う副作用や社会的影響を見落としてはいけません。

ミックス犬を迎える際には、価格や流行ではなく、命と向き合う覚悟と責任を持って判断することが大切です。

代わりに検討したい選び方ポイント

ミックス犬に興味を持つ方の多くは、「見た目のかわいさ」や「希少性」といった要素に惹かれているかもしれません。

しかし、犬を迎える際に重視すべきなのは、見た目以上に健康面・飼育環境との相性・信頼できる入手先かどうかです。

以下のポイントを押さえて、後悔のない選択を目指しましょう。

1. 健康状態と活発さを確認する

犬を選ぶ際は、毛並みや目の輝き、動きのスムーズさなどをよく観察しましょう。

足を引きずっていたり、極端に無気力だったりする場合は、健康上の問題がある可能性があります。

2. 詳細な情報開示があるかチェック

信頼できるブリーダーやショップは、親犬の情報やワクチン接種歴、これまでの健康管理の詳細などを丁寧に説明してくれます。

「どこで生まれたか分からない」「病歴の説明が曖昧」といった場合は、慎重に判断する必要があります。

3. 飼育環境の清潔さを見る

店舗やブリーダーの見学ができる場合は、必ず現地を訪れて環境を確認しましょう。

トイレが清潔に保たれているか、十分なスペースが確保されているかといった点は、その子犬がどんな扱いを受けてきたかを知る重要な手がかりになります。

4. 写真や動画だけで判断しない

ネット上に掲載されている写真や動画だけで犬を選ぶのは危険です。

実際の性格や体の大きさ、表情は直接見て初めて分かることが多いため、できる限り対面で確認しましょう。

5. 事前の口コミ・評判を参考にする

ペットショップやブリーダーに関する口コミや評価も参考になります。

同じ場所から購入した人の声は、信頼性を見極める一助になります。

悪い評価が複数見られる場合は、その理由をよく調べたうえで判断しましょう。

「見た目が可愛い」ことは犬選びの一要素でしかありません。

どんな見た目でも愛し、責任を持って最期まで世話をする覚悟があるかどうか――それが、飼い主に最も求められる姿勢です。

飼う前に確認すべきチェックリスト

ミックス犬に限らず、犬を迎える前には“命を預かる”という責任をしっかりと意識することが大切です。

ここでは、後悔のない犬との暮らしを始めるために、飼う前に確認すべきポイントをチェックリスト形式でご紹介します。

1. 住環境は犬の飼育に適しているか

• 賃貸住宅の場合はペット可物件かどうか
• 散歩や運動がしやすい周辺環境か
• 同居家族にアレルギーのある人はいないか
• 近くに動物病院やトリミングサロンがあるか

2. 経済的な準備ができているか

• 初期費用（ケージ、食器、トイレ用品、おもちゃなど）は揃っているか
• 毎月の食費、医療費、トリミング代などを継続して支払えるか
• 突発的なケガや病気に対応できる経済的余裕があるか

3. 犬種の特徴や注意点を理解しているか

• ミックス犬の両親犬種について事前に調べているか
• 体格、性格、遺伝的な疾患のリスクを把握しているか
• 躾にかかる手間や時間も含め、育て方を理解しているか

4. 飼育に使える時間と労力を確保できるか

• 毎日の散歩、食事、スキンシップの時間を確保できるか
• 留守が多すぎないか（特に長時間のひとりぼっちはストレスに）
• トイレのしつけや病院通いにも対応できるスケジュールか

5. 最期まで責任を持つ覚悟があるか

• 犬の寿命は10年以上。途中で飼えなくなるリスクはないか
• 年を取ったり病気になった犬を看取る覚悟があるか
• 「可愛いから飼う」ではなく、「どんな姿でも共に生きる」覚悟があるか

このチェックリストは、犬を迎えるための準備と覚悟を確認するためのものです。

一つでも不安な項目がある場合は、もう一度よく考え、必要であれば準備を整える時間を設けましょう。

犬にとっても飼い主にとっても、幸せな関係を築くための第一歩です。

まとめ：ミックス犬はやめたほうがいいのかについて

ミックス犬は、見た目の可愛らしさや「いいとこ取り」のイメージから人気が高まっている一方で、実際の飼育ではさまざまな課題やリスクが存在するのも事実です。

本記事では、以下のような点を整理してきました。

• サイズや性格が予測しづらく、思っていた印象と異なる場合がある
• 遺伝的な疾患リスクが複数にまたがる可能性がある
• 繁殖背景が不透明なケースもあり、信頼性の低い販売ルートには注意が必要
• 保険や医療費に関するトラブルが起こりやすく、経済的な備えも重要
• 見た目や流行に流されると後悔しやすく、最悪の場合は飼育放棄につながる

とはいえ、すべてのミックス犬が問題を抱えているわけではありません。

事前にしっかりと情報収集を行い、遺伝リスクや飼育環境について理解を深めたうえで迎えることで、素晴らしいパートナーになることも十分に可能です。

大切なのは、「かわいいから」だけでなく、その子の命と向き合い、最期まで責任を持って愛情を注げるかどうか。

ミックス犬を選ぶかどうかに限らず、どんな犬を迎えるとしても、「命を預かる」という覚悟と準備が必要です。

多くの犬たちが、幸せな生涯を送れるか否かは、飼い主一人ひとりの判断と責任にかかっています。

※記事内の画像はイメージです。